キャリアカウンセラー 小林 千鶴
「3億円が当たったらあなたは仕事を辞めますか？」
先日の某高校のセミナーで高校1年生、二百数十名の生徒の皆さんに問いかけてみました。
まだ高校生なりたてということもあり、十分に仕事についての意識も育っておらず、大金を手にしたら働かないという人が結構多いのではないかと予測していたのですが、意外に、「仕事は辞めない、働く」という生徒が大多数でした。
そこで、生活に困らないお金があるのに、何故働くのかと数人に質問してみました。
ある生徒は「長い人生、何があるか分からない、当たった3億円は貯金して自分の力で働く」とか、ある生徒は「友達は働いていると思うので、自分だけ仕事をしていないということは、日中は一人ぼっちだから少しは働く」等々の意見を聞くことができました。
働く意義は一義的にはもちろん生活、お金のためですが、それと同時に社会との接点を持つため、やりがいを見出し自己実現するため、あるいは社会貢献をするために人は働くと言われます。
高校1年生とはいえ、働く意義はお金以外にもあるということを自分の言葉で話す姿を見て、日本の将来を担ってくれる高校生のみなさんに頼もしさを感じました。
輝かしい未来のある高校生のみなさんが、充実した高校生活のあらゆる場面や、あるいは周囲で働いている大人の姿を見て、「働く意味は何か」「働くということはどういうことか」「自分はどんな仕事に向いているのか」ということを、学び、考え、職業人としての基礎を作ってほしいと感じた一日でした。
