『根を養えば樹は自ずから育つ』

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キャリアカウンセラー 米塚 清子


 街路樹の木陰がとても心地よい季節になりました。

 街を歩くとき、信号待ちをしているとき、四季折々私たちを癒してくれる美しい木々を見上げ、思い出す言葉があります。

 「根を養えば樹は自ずから育つ。根の深さとひろがりが樹の高さと広がりになる。」教育者の東井義雄氏が残した言葉です。地中の根は決して人目につくものではありませんが、地道に根を張り巡らせ、やがては力強く芽を出し、成長し、大樹にまで成長するものだということを示しています。教育の場で語られることが多いようですが、私は、キャリアの仕事に携わるようになり、この言葉をとても大切に感じるようになりました。


 キャリアとは、仕事を中心とした私たちの生き方そのものです。

 キャリアを一本の樹に例えると、職業、役職、資格は、花や枝葉などといえます。地上に出ていて見ることのできる部分です。一方、目には見えないけれど、私たちの内面から今の自分をしっかりと支えてくれているものがあります。それは、さまざまな経験やこれまで積み重ねてきた努力などです。仕事をするということは、生きていくことの一部であって、経験によって得た知識や技能、価値観に大きく影響を受けます。自分とじっくり向き合い、自分にしかない強みを大事にすることで、やりがいを感じる仕事を長く続けやすくなります。けれども、私たちは普段、自分を支えているこの根の部分に自ら目を向けるということはなかなかしません。大きく茂った木々や美しく咲いた花を称賛する人は多いのですが、その足元に目を向け、地中でしっかりと根を張りそれを支え続けている根の存在に思いを巡らす人は意外に少ないものです。


 私たちキャリアカウンセラーは、人生の枝葉を広げる時期である就職や転職というライフイベントにおいて、カウンセリングやアセスメントを通して自分自身について目を向けるお手伝いをしております。

 仕事によって自分らしくありたいとか、やりたい仕事が見つからない、なぜその仕事がしたいのかわからないとお悩みの方は、ジョブカフェあおもりにおいでください。


 カウンセラーと一緒に、ひとりではでは気づきにくい自分の根を見つめてみましょう。



 ※新型コロナウイルス感染予防対策として、検温や消毒の徹底、ソーシャルディスタンスを確保して実施しております。